高度成長期=「長嶋」の時代

2011-10-06

高度成長が日本の雇用慣行や賃金慣行にとっていかに重要であり、いかに深く結びついていたかについては、これからくわしく説明するが、その前に、この時代の高度経済成長が、産業、企業、人々の生活そして日本の社会全体にとっていかに大きな意味をもっていたかをふりかえっておくことにしよう。まず、高度成長とはどのような経済成長であったのかをたしかめておこう。経済成長率は年々かなり変動するが、それでも、その趨勢は長期的に見ると大きくかわってきている。最近では、経済成長率はかなり低下しているが、一九七〇年代後半から一九九〇年代はじめ頃までは年率四〜五%の成長率があった。これにくらべて、一九六〇年代から一九七〇年代初頭までは変動はあるとはいえ、年率で一〇%前後という非常に高い成長がつづいていた。これがよく言われる高度経済成長時代である。一九六〇年に時の池田首相は「今後一〇年間に日本の所得を倍増する」として「所得倍増計画」を発表した。この時、多くの人々はそんな事ができるかと驚いたものだったが、現実には一〇年もかからず七年間でその目標は達成されてしまった。それほど急速な「成長の時代」だった。

[参考情報]
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