利益率も、回転率も、在庫率も、言ってしまえば、表面上に見えるある面の事実には違いないが、それには顧客の満足度や店の魅力度という大切な要素、あるいは今後の期待度という目に見えにくい数字はなかなか反映されにくい。それを絶対的な基準として、すべてをコントロールしようとすると、必ず、そのツケ、歪みが大きくなり、結果的には企業全体の価値を下げる両刃の剣にもなりかねない。現ビームス社長も、数字のマジックに踊らされすぎると、ビームスらしさを維持することは難しいと考えている。「店にいると、なかなか売れないけれど、お客さんが頻繁に手に取ったり、試着したりする商品というものが、あるんですね。それは日々、送られてくる売り上げデータには表れません。でも、それが、翌週になってヒットすることはよくあることなんです。我々はあくまで小売業です。半歩先を歩き続けるためには、そういった店の声、ひいては販売のスタッフの声をいかに拾えるかがとても大切です。フェルメリストの場合は、その極端なケースだったといえるかもしれません」(現ビームス社長)